
パンフレット印刷の用紙選び徹底ガイド:コート紙・マット・上質紙の違いと価格の目安
2025年05月23日

セール告知やイベント宣伝など、広告戦略に欠かせないのがチラシやフライヤー。しかし、ビジネス規模や配布計画によっては「それほど多くの部数を刷らなくてもいい」という場面も少なくありません。
以前は大量注文が前提だった印刷サービスも、最近ではデジタル技術の普及に伴い、少ない枚数からでもリーズナブルに対応できるケースが増えてきました。
本記事では、小ロットでのチラシ印刷を検討している方に向けて、用紙やサイズの選択、データやデザインの作成手順、さらには派生して作れるグッズ(名刺・ポストカード・ステッカーなど)の活用法まで、幅広く解説します。

少部数印刷はコスト削減だけでなく、柔軟な販促施策を実現するための武器になります。本章では代表的な利点と活用シーンを整理します。
大量印刷は単価こそ安くなりますが、配布しきれない在庫は廃棄コストとして跳ね返ります。小ロット印刷であれば「本当に必要な分だけ」を刷れるため、資金・保管スペース・環境負荷の三面で無駄を防げます。たとえばオープン直後のカフェが近隣住民限定で配布する場合、300枚程度でも十分に効果を発揮します。
セール期間や商品情報は刻一刻と変化します。小ロットなら週替わりのキャンペーンを反映した最新版を迅速に配布でき、常に鮮度の高い情報を届けられます。特に季節商品や短期イベントでは「売り切りたいタイミング」に合わせた印刷が重要です。
少部数だからこそ、あえて高級紙や箔押しを試して反応を見る手法も現実的です。例えば20円/枚上乗せになる箔押しでも100枚なら総額2,000円で済み、次回大量印刷時の参考データが得られます。
小ロット印刷は「在庫削減・情報鮮度・テスト運用」の三拍子を同時に満たし、スタートアップや個人事業主から大手企業の局地戦まで幅広く活用できます。
用紙はチラシの印象とコストを大きく左右します。ここでは連量と紙質の基礎を押さえ、用途別の選択ポイントを解説します。
連量は四六判1,000枚の重量を示す単位で、90 kg・110 kg・135 kgがチラシの定番です。数字が大きいほど厚く重くなり、しっかりとした手触りになります。
コート紙: 光沢があり写真が鮮やかに映えるため、セールチラシや商品カタログに最適です。
マットコート紙: 反射を抑えた落ち着いた質感で、テキスト主体でも読みやすく高級感を演出できます。
上質紙: コーティングがなく筆記性に優れるため、アンケートやスタンプ押印を想定した配布物に向いています。
オンデマンド印刷では「光沢コート紙」「マット紙」といった汎用ラインナップが揃っており、90 kgがコスパ重視、110 kgがバランス型というイメージです。まずは90 kgで試し刷りを行い、強度が不足する場合に110 kgへアップグレードする流れが安全です。
用紙は“連量を一段階下げる or 紙質を見直す”だけで数%単位のコスト削減が可能です。用途とブランドイメージを照らし合わせて最適解を選びましょう。

配布シーンを想定してサイズとレイアウトを決めることで、印刷コストと効果を同時に高められます。
A4 (210×297 mm): 情報量が多く、折らずに郵便受けへ投函できます。
B5 (182×257 mm): コンパクトで配布コストを抑えられ、テーブルに置いても邪魔になりません。
ポストカード (100×148 mm): 視覚的インパクトを重視したミニ案内に最適で、DM同封にも向きます。
1ページに情報を詰め込みすぎると読み手が離脱しやすくなります。上部にキャッチコピーとビジュアル、中段にサービス説明、下段に行動導線という三段構成にすると視線誘導がスムーズです。ブランドカラーをベースに差し色を1~2色使うと、印象を強めつつ印刷費を抑えられます。
配布対象や配布場所ごとにデザインを微調整したABテストを実施し、最も反応率の高いデザインを次回大量印刷へ展開する戦略が取れます。小ロット印刷は「試して学ぶ」PDCAサイクルと相性が良い点が大きなメリットです。
サイズとレイアウトを的確に選ぶことで、紙面・印刷費・配布効果のバランスを最適化できます。

オンライン印刷を中心に、小ロット対応サービスは年々増えています。発注時のチェックポイントを押さえましょう。
24時間見積もりが取れるため、複数サービスを比較しやすく、納期や価格を柔軟に調整できます。データ入稿はPDF/X-1a形式がおすすめで、入稿チェックを自動で行うサイトも増えています。
印刷会社ごとに「50部~」「100部~」など最低部数が異なります。最小部数以下でも発注は可能ですが割増になることが多いため、部数を少し増やして割増を回避するケースも検討してください。
オンデマンド印刷は通常1~3営業日で発送されますが、箔押しや型抜きなど特殊加工を追加すると+2~3日かかることが一般的です。イベント直前に慌てないよう、校了日から逆算して2週間前には発注できると安心です。
発注前に“最低部数・追加料金・納期”の三点を確認し、余裕あるスケジュールを組むことでトラブルを防げます。
小ロットだからこそ挑戦できる加工や、印刷物同士の連携方法を把握しておきましょう。
PP加工/ラミネート: 耐久性と質感を同時に向上させ、飲食店のメニューや屋外掲示物に有効です。
型抜き: 星形やボトル形などユニークな形にカットし、視認性を高めます。
折り加工 (二つ折り・三つ折り): 情報を段階的に開示し、読みやすさを高めます。
チラシと同じテーマで名刺やスタンプカードを同時印刷すると、配布時のブランド統一感が高まります。オンライン印刷のセット割を活用すればコストも削減できます。
イベント用チラシに合わせてステッカーを制作し、来場特典として配布するとSNS投稿を促す仕掛けになります。小ロットなら在庫リスクを負わずに試せるため、ファンコミュニティを育てる施策として有効です。
加工追加と多アイテム連携は、視覚的訴求とブランド体験を同時に強化できる施策です。
印刷事故を防ぐために、データ作成段階でチェックリストを設けましょう。
画像解像度300 dpi、CMYKカラーモード、上下左右3 mmの塗り足し、フォントアウトライン化を必ず行います。
仕上がり線ギリギリに文字を配置すると断裁ズレで欠ける恐れがあります。重要情報は仕上がり線から3 mm以上内側に配置し、折り加工がある場合は折りトンボも確認してください。
校正用PDFで誤字脱字や画像リンクを全員でチェックし、承認を得てから入稿します。再入稿が必要になると1~2営業日、費用では数千円~1万円のロスが発生するケースもあります。
データ作成は“解像度・塗り足し・安全エリア”の三点を厳守し、チーム内チェックフローで再入稿リスクを最小化しましょう。

チラシ制作で整えたデザイン資産は、他のアイテムにも応用できます。
オンデマンド印刷なら100枚単位で名刺を注文でき、展示会のブース配布用カードや手書きメッセージを添えるポストカードとしても活用できます。
ロゴと写真を組み合わせた卓上カレンダーは一年中視界に入るため、長期的なPR効果を狙えます。ステッカーはファン向けノベルティとしてSNS拡散を促進し、店舗来店のきっかけ作りに役立ちます。
A5フライヤーで興味を引き、詳細情報は8ページのミニ冊子に誘導するなど、媒体を分担させると読み手の理解が深まります。
デザインデータを横展開すれば、追加撮影やレイアウト費を抑えながら接触機会を増やせます。
小ロットチラシは「必要な枚数だけ」「高品質でもリーズナブル」に刷れる柔軟な選択肢です。
主な成功ポイント
目的と部数を明確化し、在庫ロスを防ぎます。
用紙とサイズを最適化してコストを調整します。
余白を活かしたデザインで読みやすさと高級感を両立します。
オンデマンド印刷を活用し、短納期かつ小ロットでテスト運用します。
加工や他アイテムと連動させ、統一感と訴求力を強化します。
こうしたステップを踏むことで、限られた予算でも訴求力の高いチラシを制作できます。小ロット印刷のメリットをフル活用し、ターゲットに最適な情報をタイムリーに届けて、ビジネスの成長につなげてください。