
ドローン撮影動画制作のすべて──プラン比較・制作会社選び・依頼から納品まで解説
2025年08月26日

企業プロモーション、採用、観光PR、イベント告知、施設紹介——映像の主役がドローンに移りつつある今、最初の疑問はいつも同じです。
「相場はいくら?」「料金はどうやって決まる?」「プランの違いは?」「依頼から納品まで何日かかる?」
検索すれば撮影◯時間◯円〜といった情報は出てきますが、実際の費用は目的、機材、飛行条件、制作の手間、そして社内承認の時間によって大きく変わります。
本記事では、ドローン空撮の料金とプランの考え方を、内訳ごとに分解し、制作会社への依頼から納品までの流れ、見積で見落としやすい発生費用、目的別の相場感、コスト最適化の勘どころまで、実務に使える形で整理します。

見積の多くは、①企画・台本・絵コンテ、②撮影(機体・操縦者・補助・保険)、③編集(カット構成・カラー・テロップ・BGM)、④納品(縦横の書き出し・サムネイル・データ管理)で構成されます。
追加で飛行の許可申請やロケハン、ナレーションやモーショングラフィックス、地上カメラの併用が乗ると、金額は一段上がります。
半日撮影+短尺編集のスタンダードなプランは十数万円規模、終日×複数拠点+複数尺編集のプレミアム構成やCM品質の画作りでは数十万円〜が一般的なレンジです。
相場はあくまで目安で、移動距離や予備日、特殊機材の有無で上下します。
目的(KPI)/撮影日数と時間/機体・機材構成/空域・許可の要否/編集の尺・本数(縦・横)/社内承認のスピード。これらを先に固めるほど、見積のブレは小さくなります。
半日〜1日撮影、ドローン1機、操縦者+補助1名、30〜60秒のマスター動画+縦横の書き出し、基本テロップ・BGMを含む構成。
店舗紹介、採用の短尺、観光地のスポット、施設の外観・導線説明などに適しています。コストとスピードを重視しつつ映像のインパクトを確保したいときの選択肢です。
終日×複数拠点、地上カメラやジンバルとの連携、モーショングラフィックス、ナレーション、詳細コンテ、カラーグレーディング、サムネイル複数案など、表現の自由度と運用の幅を広げます。工場・大学・大型商業施設・観光広域の空撮、展示会やCM用途に向きます。
橋梁・屋根・ソーラーパネル等の点検や測量は、解析ソフトやオルソ化、撮影手順の標準化が必要。
成果物は映像ではなくレポートや静止画群が中心で、費用構成も異なります。プロモーション用の動画制作とは分けて検討しましょう。

目的とターゲット、訴求メッセージ、必要カットを短い台本に落とす工程です。
ここが曖昧だと、現場での取りこぼしや編集の手戻りが発生。結果として費用と時間が増えます。参照映像やブランドルール(ロゴ・色・フォント)を先出しすると精度が上がります。
機体のクラス、レンズ交換の要否、操縦者・補助の人数、移動距離、予備日の設定で決まります。
夜間・目視外・人口集中地区・催し場所上空は事前の申請や立入管理が必要になり、費用も上がりがちです。天候リスクを許容できるなら、予備日は保留(無料)か確保(有料)かを契約で明確に。
30〜60秒のマスター版から、LP用5〜10秒ループ、SNS用9〜15秒の縦、展示会用無音ループなどに派生させるほど手間が増えます。
テロップは読ませすぎないが基本。BGMや効果音のライセンスは使用範囲で価格が変わるため、広告出稿や二次利用の有無を先に伝えます。
書き出し形式(MP4/ProResなど)、縦横別、サムネイル静止画、ロゴ透過、無音版の有無。次回の再編集を意識して、ファイル命名やフォルダ構成のルールを合意します。これを怠ると、後日対応で余計な工数が発生します。
要件定義→見積→発注→ロケハン→申請→撮影→初稿→修正→校了→納品。
半日撮影+短尺編集であれば数日〜1週間、複数拠点やプレミアム要件では数週間が現実的。社内承認の節をカレンダー化して、締切を双方で握るのが遅延防止のコツです。
航空法上の特定飛行に当たる場合や、重要施設周辺、イベントの催し場所上空に該当する場合は、余裕を持った申請スケジュールが必須です。安全第一で、無理な飛行は避けます。
半日撮影、ドローン1機+地上最小構成、30〜45秒+縦版の納品。移動が少なければ相場は十数万円規模。
屋内が中心なら地上カメラ比重を上げ、ドローンは外観と導線の要所だけに絞るとコスパ良好です。
日の出・日中・夕景を跨ぐため、終日×複数ロケが前提。サムネイル複数案、季節差分素材の取得まで含めると、数十万円〜のレンジ。
目的に直結する導線(駅・駐車・名所間距離)を映すと成果が安定します。
工場や本社の空撮+地上で人物・設備。縦横・尺違いで複数納品を想定し、社内承認の往復を見込むため、スケジュールに余白を。
安全体制や品質管理の絵を入れると、BtoBでは特に効果的です。
催し場所上空は原則個別の許可・立入管理が必要。開場前・ピーク・終盤の3コマを確保し、導線と混雑緩和につながるカットを優先。安全体制の人件費を見積に含めるのを忘れずに。

遠方や複数日程では、移動や宿泊費が別計上。対応エリアの定義と上限を明記してもらいましょう。
天候判断の基準(風速・降雨・視程)と、延期時の費用。予備日無料の条件、繁忙期の再確保可否も事前に合意します。
BGM・ナレーションの使用範囲、出演者の肖像、施設の利用許諾。広告出稿やテレビ放映が加わると、ライセンス費が上がることがあります。
社内の仕様変更で再書き出しが必要になるケースがあります。回数や単価を事前に決めておくと、運用がスムーズです。
自社と近い業界・規模・地域の実績があるか。サンプル映像に、俯瞰→寄り→導線→CTAの構成があり、目的に直結する絵を撮れているかをチェックします。
立入管理の設計力、保険、許可・申請の経験。機体点検やバッテリー運用、無線手順が言語化されているか。安全説明が曖昧なら、価格が安くても避けるのが無難です。
初稿スケジュール、修正締切、承認フローの共有が早いか。レスポンスの速さは、最終的な納期と品質に直結します。

看板・アクセス・導線・体験カットを先に確保し、演出カットは時間と天候に余裕があるときに。目的に直結する素材から撮るのが、費用対効果の鉄則です。
縦・横・無音のすべてを網羅すると手間が増えます。最重要チャネルを1〜2に絞り、他はトリミングや再編集で対応すると コストが落ちます。
夜間や特殊機材、遠距離移動は費用とリスクの増加要因。初回は日中・近場・標準機体で設計し、反応を見て拡張しましょう。
ドローンの空撮は、機体や機材よりも、目的とKPIから逆算した設計が成果を左右します。
相場はあくまで目安。依頼前に目的と優先カット、使用媒体、希望納期を整理し、見積の根拠(企画・撮影・編集・納品)を可視化すれば、不要な発生費用を抑えられます。
紙媒体+Webの両輪で再利用できる“映像”を前提に、長期運用で費用対効果を高めていきましょう。押し売りではなく、あなたの状況に合わせた最適解を一緒に見つけてください。