ドローン撮影を“失敗なく”依頼する方法──料金・納期・活用まで丸わかりガイド

空からのダイナミックな映像は、ブランドの世界観を一瞬で伝える最強のクリエイティブです。しかし、実際に撮影を企画すると、許可申請・安全管理・高画質編集といった複数のハードルに直面します。そこで鍵となるのが専門業者への外注です。本ガイドでは、初めてでも安心して進行できる発注手順と、費用対効果を高めるポイントを解説します。

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1. なぜ外注するのか——内製との比較

ドローン撮影を自社で内製するには、機材費・人材育成費・法令知識の習得など、相応のコストと時間がかかります。一方で外注すれば、撮影から編集・納品までワンストップで依頼でき、短納期かつ高品質な映像制作が可能です。

外注のメリットとコスト効果

例えば、プロ仕様の4K/60pカメラとパイロットを擁する制作会社に依頼すれば、内製にかかる機材購入費・教育費・保険料を含めた総コストを約40%削減できた事例もあります。

2. 依頼前に整理しておく 5 つの要素

スムーズな見積もり・撮影進行のために、以下の5点を事前に整理しておくことが重要です。

目的・用途

PR動画、採用ムービー、観光プロモーションなど、明確な目的を定めましょう。誰に何を伝えたいのかを明文化することで、構成や撮影方針が明確になります。

完成尺と撮影時間

完成動画の尺(15秒・60秒・3分など)により、必要な素材と撮影時間が変わります。たとえば60秒動画であれば、2〜4時間の撮影が一般的です。

飛行条件

夜間飛行・目視外飛行・第三者上空飛行などを予定している場合は、追加許可が必要です。人口集中地区(DID)での撮影には国交省への申請が求められます。

納品フォーマット

SNS用ならMP4、企業内アーカイブ用途ならMOVやRAWなど、用途に合った形式をあらかじめ指定しましょう。

二次利用とデータ保管

再編集や将来の活用を想定している場合は、利用範囲や保存期間、権利関係についても事前に相談しておくと安心です。

3. 料金プランと相場感

企業プロモーション(撮影+60 秒編集)なら総額 15〜25 万円が一般的です。プラン別の違いは撮影時間と編集内容に集約されます。

プラン主な内容撮影時間編集目安額(税別)
ライトMini クラス/編集なし2 時間カットのみ約 8 万円
スタンダードAir クラス/BGM 付き4 時間色調整+BGM約 15 万円
プレミアムCine 複数台/4K 編集8 時間4K+テロップ約 35 万円〜
カスタムFPV・ライブ配信ほか応相談応相談要見積もり

コストを左右するポイント

撮影時間が長くなるほど「基本撮影料+機材費」が増加します。必要ショットを事前に整理することで、費用削減が期待できます。

4. 依頼から納品までのタイムライン

ドローン撮影は当日の作業にとどまらず、企画から納品までの工程管理が成功のカギを握ります。

撮影までの準備スケジュール

  • T-14日前:目的共有とヒアリング
  • T-10日前:プラン確定と申請準備(DIPS、飛行ルート調整など)
  • T-7日前〜前日:ロケハンまたはオンライン下見、予備日設定

撮影当日の運用

パイロット+補助スタッフで安全体制を確保しながら撮影を実施。現場にクライアントの立ち会いがあると、修正指示や取りこぼし防止に役立ちます。

撮影後の編集と納品

  • T+2〜3日:仮編集の確認・修正指示
  • T+7〜10日:本編集納品。MP4/MOVのクラウド納品に対応し、オプションでSNS用分割動画や静止画切り出しも可能です。

5. 撮影会社を見極める 4 つのポイント

依頼先の選定は、撮影成果の8割を左右すると言っても過言ではありません。以下の観点から比較検討しましょう。

包括申請と保険の有無

国交省の包括申請取得状況や、対人・対物1億円以上の保険加入有無は、安全体制の信頼性を示す重要な指標です。

実績・ショーリールの公開

Webサイトなどで事例映像や業種別ショーリールを確認できる会社は、構成力や提案力も期待できます。

見積もりの明確さ

料金内訳(撮影費・交通費・編集費など)と、追加料金発生のタイミングが明示されているかを必ず確認しましょう。

編集・運用サポート体制

編集のみならず、SNS運用やLP・広告制作までサポート可能な会社は、展開力の面でも大きな強みになります。

6. コストを抑える実践テクニック

コストを抑えつつ高品質な映像を得るには、事前の工夫が重要です。

ショットリストの事前共有

撮影現場での迷いをなくすために、使用カットや演出指示を構成案として共有しておきましょう。

撮影ロケーションの集約

移動回数を減らすことで、セッティング時間・交通費の両方を抑制できます。

複数尺での同時編集依頼

60秒・15秒・6秒といった複数バージョンを同時納品依頼すれば、単価が抑えられ、SNS広告やWebページでの展開にも応用が利きます。

長期・複数案件のパッケージ化

定期的にドローン撮影が必要な企業は、年間契約・複数案件まとめ発注で割引を受けられる場合があります。

7. マルチチャネルでの活用例

ドローン映像は、以下のようにさまざまなメディアで再利用できます。

媒体活用内容期待効果
パンフレット見開きに俯瞰写真ブランドイメージ向上
LP/バナー冒頭 3 秒のループ映像滞在時間・CTR 向上
SNS 広告15 秒縦動画リールCPC 削減(−20%事例)
展示会4K 映像を壁面投影動線誘導に活用

一括制作することで、媒体ごとの制作コストを約30%削減できた事例もあります。

8. よくある質問

  • 雨天時の対応は?:予備日契約で無料延期可、当日判断は30%追加が相場
  • 屋内撮影は可能?:マイクロドローン+ガード付き機体で対応可能
  • 素材だけ欲しい場合?:RAW納品OK、追加費用ありで社内編集可
  • 最短納期は?:ライトプラン+編集なしで48時間以内対応も可能

9. まとめ——失敗なく依頼する 3 か条

  1. 目的・構成・尺を明確にしてからプラン選定する
    何を誰に届けたいのかをはっきりさせたうえで、必要な映像尺と撮影内容を決めましょう。

  2. 安全面と実績のある制作会社を選ぶ
    包括申請や保険、ショーリールなどを確認し、安心して任せられる会社かどうかを見極めます。

  3. 見積もりは“総額”で比較する
    撮影費だけでなく、移動費・申請費・編集費などをすべて含めたトータルコストで検討を。追加費用が曖昧な業者は避けましょう。

この3点を押さえることで、初めてのドローン撮影でも安心して高品質な映像制作を実現できます。

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