
冊子印刷の製本種類を完全解説──用途別に最適な綴じ方を選ぶための実践ガイド
2025年11月26日

パンフレット、会社案内、マニュアル、カタログなど、冊子印刷はビジネスに欠かせない印刷物のひとつです。
しかし、いざ発注しようとすると「料金相場がわかりにくい」「中綴じと無線綴じでどれくらい価格が違う?」「表紙や用紙のkg数で値段がどう変わる?」と疑問が尽きません。
本記事では、冊子印刷の料金相場を仕様ごとに分解してわかりやすく説明します。初めて発注する担当者でも迷わない判断基準と比較ポイントをまとめました。
冊子印刷の料金は「製本方式」「用紙」「ページ数」「部数」の4つで大きく変動します。特に、表紙と本文の用紙が違う場合や、フルカラー/モノクロの混在などがあると価格差が出ます。
まずはこの4要素を理解することで、見積の読み方がわかり、比較検討がしやすくなります。
冊子は表紙+本文+製本がセットになった価格体系です。1ページの単価ではなく、「32P・中綴じ・100部・上質紙90kg」といったセットで計算されます。ネット印刷では料金表が明確に表示されるため、仕様変更による価格差が把握しやすいのが特徴です。

中綴じはホチキスで綴じる製本方法で、16〜40ページ程度の冊子に向いています。比較的安価で納期も短いため、学校の冊子やイベントパンフレットなどで多く使われます。相場としては、A4/20P/100部で8,000〜15,000円前後が目安です。
無線綴じは背を糊で固める製本方式で、厚めの冊子(40P以上)に向いています。雑誌のような仕上がりになり、情報量の多いパンフレットや報告書に用いられます。A4/60P/100部では20,000〜40,000円程度が相場です。ページ数が増えるほど単価が上昇します。
強度が必要なカタログや高級感を出したい冊子には、PUR製本や上製本(ハードカバー)が選ばれます。料金は中綴じや無線綴じより高く、冊子の位置づけや用途に合わせて検討が必要です。
冊子印刷では上質紙・コート紙・マットコート紙がよく使われ、表紙のみ135kg、本文は90kgなど用途に応じて組み合わせます。kg数(紙の厚み)が上がるほど価格も上昇しますが、高すぎると冊子が開きにくくなるため、内容に合わせて選ぶのがポイントです。
本文がフルカラーかモノクロかで価格が大きく変わります。フルカラーは鮮やかで読みやすい反面、単価が高め。モノクロページを混在させることでコスト調整ができるため、情報の重要度に応じて色数を使い分けると費用対効果が高まります。
PP加工(マット/グロス)、ニス引き、箔押しなどの加工を追加すると高級感が増しますが、その分コストもアップします。パンフレットや会社案内など見られ方を重視する冊子では、表紙加工が印象を左右する要素になります。
A4は需要が多く、印刷効率が良いことから価格が安定しています。A5やB5は比較的安価ですが、特殊サイズになると割増になることがあります。断裁ロスも費用に関係するため、標準サイズを選ぶことでコストを抑えやすくなります。
ページ数が増えると材料費、印刷時間、製本工数が増えるため価格も上がります。ただし、一気に大幅アップするのではなく、段階的に上昇します。複数の見積を比較する際は、同じページ数で統一して比較すると判断が簡単です。

100部から500部、1,000部と部数が増えるほど1部あたりの単価は下がります。固定費(セットアップ費)が分散されるためです。ただし在庫リスクを避けるためにも、必要部数+少しの予備で発注するのが妥当です。
即日発送や特急対応では追加料金が発生します。冊子は製本工程があるため、チラシよりも納期の幅が狭く、余裕あるスケジュール管理が重要です。営業日換算で納期を確認し、希望に合わせて逆算すると失敗が減ります。

ネット印刷は価格が明確で、定番サイズや仕様に強みがあります。一方、地域の印刷会社は細かな調整や色校正が必要な冊子に向いています。どちらが良いというより、目的に合った使い分けが重要です。
用紙の手触りや発色、製本の強度は実物で確認するのが一番です。無料サンプルを取り寄せて比較すると、仕上がりのイメージが明確になり、発注時の失敗が減ります。
冊子印刷の料金は複雑に見えますが、製本方式・用紙・ページ数・部数という4つの要素に分解すると理解しやすくなります。料金相場を把握すれば、見積比較がスムーズになり、目的と予算に合わせた最適な冊子づくりが可能になります。
パンフレットや会社案内、マニュアルなど用途に応じて仕様を選び、必要に応じて印刷会社に相談しながら進めると、品質とコストのバランスが取れた仕上がりが実現できます。