ホームページ制作におけるレスポンシブ対応の基本と手順|スマホ・PCに最適なサイトを作る

スマートフォンやタブレットが普及した今、どんなビジネスでも「スマホでも見やすいホームページ」は当たり前になっています。これに対応する方法が、レスポンシブデザインです。

レスポンシブ対応とは、ひとつのホームページがスマホ・タブレット・パソコンなど、さまざまな画面サイズに合わせて見やすく自動調整される仕組みのこと。

この記事では、Webの専門知識がない初心者の方でも理解できるよう、レスポンシブ対応の基本やメリット、制作時の手順、制作会社へ依頼するときの注意点までをわかりやすく解説します。

 

1. レスポンシブ対応とは?

1-1. レスポンシブデザインとは?

「レスポンシブ」とは、「反応する」「対応する」という意味。閲覧する人のデバイス(画面サイズ)に合わせて、自動でレイアウトや表示を変えるWebデザインの手法です。

たとえば、パソコンでは横並びのデザインだったものが、スマートフォンで見ると縦に並び、文字や画像が縮小されて読みやすくなります。これにより、どんな端末でも快適に情報が見られるホームページを実現できるのです。

1-2. スマホ対応=レスポンシブ対応?

スマートフォンに対応する方法としては、かつてはPC版とスマホ版を別々に作る方法もありました。ただしこの方法では更新や運用の手間が2倍になってしまいます。今は1つのWebサイトで全デバイスに対応できるレスポンシブデザインが主流です。

2. レスポンシブ対応が重要な理由

理由① スマホユーザーが主流だから

現在、Webサイトへのアクセスの半分以上はスマートフォンからといわれています。スマホで見にくいサイトは、見た瞬間に離脱される可能性が高くなります。

理由② SEOにも影響がある

Googleは、モバイルに対応しているかどうかを検索順位の判断材料にしています。レスポンシブデザインのWebサイトは、モバイルフレンドリーと評価されやすく、SEO対策にも効果的です。

理由③ 一度作れば管理がしやすい

レスポンシブデザインは、1つのHTMLファイルで複数のデバイスに対応できるため、別々に作るよりも効率的。情報の更新も1箇所で済み、時間もコストも節約できます。

3. レスポンシブ対応ホームページ制作の基本手順

レスポンシブ対応のホームページを作るには、いくつかの手順を踏む必要があります。以下はその大まかな流れです。

Step① スマホでの見え方を意識した設計(モバイルファースト)

現在は多くの人がスマートフォンでサイトを見るため、最初からスマホで見やすいデザインを考える「モバイルファースト」という考え方が重要です。

  • 小さい画面でも読みやすい文字サイズ
  • 指で押しやすい大きめのボタン
  • 縦スクロールで見やすいレイアウト
    これらを意識することで、スマホでもストレスのないサイトを設計できます。

Step② デバイスに合わせてレイアウトを切り替える

スマホ・タブレット・PCそれぞれで文字や画像の大きさ、配置を自動で変える設定を行います。デザインツールや制作ソフトでは、この調整が簡単にできるものも増えています。

Step③ スマホ・PCで実際に確認する

作ったデザインが、スマホでもパソコンでも崩れずに表示されるかを確認しましょう。
ブラウザには、スマホ表示をシミュレーションできる「デバイスプレビュー機能」があり、これを活用すれば、事前に問題点を見つけて修正することができます。

4. レスポンシブ対応で注意しておきたいこと

レスポンシブデザインには便利な面が多い反面、気をつけておくべきポイントもあります。

① ボタン・リンクは押しやすいサイズに

スマホでは指で操作するため、小さすぎるボタンやリンクは押しづらくなります。
誤操作を防ぐためにも、余裕のあるサイズで設置することが大切です。

② メニューの表示に工夫が必要

スマホでは、画面が狭いため、メニューを常に表示すると見にくくなってしまいます。ハンバーガーメニュー(≡マーク)のように、必要なときに開けるメニューを採用することでスッキリとしたデザインになります。

③ 画像は軽く&見やすく

高画質な画像はキレイに見えますが、スマホでは表示が遅くなってしまうことも。そのため、画像のサイズや容量を軽くしつつ、画面に合った見せ方を意識しましょう。

5. レスポンシブ対応のあるホームページ制作方法

① ホームページ制作会社に依頼する

自社でWeb制作の知識がない場合、プロに任せるのが一番安心です。最近では、ほとんどの制作会社が標準でレスポンシブ対応を行っています。費用は20万円〜50万円程度が目安。制作実績や対応スピード、サポート体制を比較しながら選びましょう。

② フリーランスに依頼する

費用を抑えたい場合は、フリーランスのWebデザイナーに相談するのも手です。内容によっては10万円台から対応してくれることもあります。レスポンシブ対応が得意か、制作実績を見て確認するのがポイントです。

③ 自分で作る(ツール活用)

自社で更新したい、初期費用を抑えたいという場合は、WordPressやWix、ペライチなどのホームページ作成ツールを使って自作する方法もあります。テンプレートを使えば、あらかじめレスポンシブ対応されたレイアウトを選べるので、初心者にもおすすめです。

6. 制作を依頼するときに確認しておきたいこと

レスポンシブ対応のホームページを外部に依頼する場合、以下の点を事前に確認しましょう。

  • スマホ対応は標準で含まれているか?
  • スマホとPCで見え方を調整してくれるか?
  • ページの表示速度や画像の最適化にも対応しているか?
  • スマホ用メニューの設置、タップ操作への配慮があるか?
  • 今後の更新や修正がしやすい設計になっているか?

これらをきちんとチェックしておけば、納品後のトラブルも防げます。

7. よくある質問(Q&A)

  1. レスポンシブ対応しているか確認する方法は?
    → 自分のスマホでアクセスしてみて、見やすく表示されているかチェックしましょう。また、Googleの「モバイルフレンドリーテスト」という無料ツールを使えば、簡単に確認できます。
  2. レスポンシブ対応しないとどうなる?
    → スマホで表示が崩れたり、文字が小さすぎて読めなかったりと、ユーザーの満足度が下がります。結果として、検索順位や売上にも悪影響を与える可能性があります。
  3. 対応するのに追加費用はかかる?
    → 制作会社によっては、レスポンシブ対応がオプション扱いになっていることもあります。見積もりの段階で「スマホ対応が含まれているか」を必ず確認しましょう。

まとめ

レスポンシブ対応は、今やホームページ制作の「当たり前」であり、スマホやタブレットでの閲覧が増えた現在においては、むしろ必須の対応といえます。

初めてホームページを作る方にとっても、モバイルファーストな考え方でデザインを組み立て、見る人すべてにとって「見やすく、使いやすい」サイトを目指すことが重要です。

この記事のポイントまとめ:

  • レスポンシブ対応とは、画面サイズに応じてレイアウトを最適化すること
  • スマホで見やすい設計が今のWebサイトでは必須
  • モバイルファーストで設計し、画像や文字、ボタンの見え方にも配慮を
  • 自作・外注どちらでも可能。依頼時には「スマホ対応」が含まれているか要チェック

これからホームページを制作・リニューアルする方は、ぜひ「レスポンシブ対応」を前提に、ユーザーに優しいWebサイトを目指していきましょう!